第一は社内にソレノイドの一貫生産体制を有していることだ。ソレノイドを構成する部品の90%を内製しているため、顧客に魅力的なコストを提示し素早い納期対応ができる。特に、試作品製作のスピードは、顧客獲得の最大の強みと認識している。
一貫生産体制の積極活用事例がEC事業だ。事業導入は当社が1991年から2002年まで米バージニア州に工場を構えていた際に同地の盛んなインターネット販売状況に刺激を受けたことがきっかけだ。「工業製品も本を買うような手軽さで」というコンセプトのもと、常時豊富な在庫を取り揃え、即日出荷や手厚いサポート、学割制度など、法人個人問わず誰でも気軽にソレノイドを入手できるショップづくりにこだわった。近年では元日以外は毎日注文が来るまでに成長し、当社にとって心強い事業になっている。
第二はメディア出演回数の多さだ。2020年度は全国放送を含むテレビ出演2回、一般紙掲載8回、業界機関紙掲載3回の実績がある。新製品の開発や新たな取り組みを行う度にメディアに声がけし、積極的に種を蒔くようにした。これが奏功し、同じメディアに複数回取り上げてもらうことも増えた。最近ではメディア側から「何かトピックスはないか」と問い合わせが来ることも少なくない。中小企業は自分から手を挙げない限り、メディアに目を向けてもらえない。積極的に情報発信を行うようにしている。
第三は一歩先を行く労働環境整備だ。2017年には社内託児所「タカハキッズルーム」を開設した。当時話題になっていた「待機児童問題」に着目し、小さな子供を持つ女性にも働きやすい環境を整えようと考えた。これにより若い人材が集まり、定着し、貴重な戦力となって会社を支えてくれている。託児所運営の費用は決して小さいものではないが、長い目で見てもたらされる相乗効果は大きい。社員の働きやすさと会社へのメリットは連動する。作って本当によかったと思っている。中小企業は「先駆けして取り組もう」という意識が大事ではないか。