やちむん(焼物)や琉球ガラス、染織など沖縄の工芸品をメイン商材として取り扱い、卸売と小売り事業を展開している。なお、社名にある「ゆいまーる」は、沖縄の言葉で「労働交換」や「相互補助」という意味。畑仕事などお互いに労働で助け合うということで、沖縄では昔から使われる言葉。事業を通じて沖縄にお金を回すことを意識しながらも、貨幣経済とは異なる助け合いの精神も大事にしたいという思いが込められている。
当社は1988年、先代の玉城幹男が「琉球を自立させたい」との思いで創業した。当初は沖縄の食品を主に県外にある沖縄料理店や県人会など沖縄関連の取引先へ卸していた。創業から数年後、県内最大級の総合産業展「沖縄の産業まつり」でブース内に民具を飾ったところ、とても好評で、それがきっかけとなり、工芸品を多く取り扱うようになった。
私は当社が2001年に法人化する少し前にアルバイトとして働き始めたが、2007年に先代が死去したことで代表取締役に就任することになった。事業承継後、とくに力を入れたのが工芸生産者の課題解決事業だった。商品を仕入れて販売するだけでは解決できない課題が工芸業界には多い。そこで、仕入れ先の生産者に対し、市場調査や商品開発、原価計算、価格設定などの経営支援を始めた。行政からの受託事業を活用したものもあれば、当社が自主的に行ったものもある。「琉球の自立」という当社創業の思いを、生産者の支援という一つの形にしたものといえる。