人材派遣型:依頼に応じてイベントに人材を派遣し、現場の運営を行う。設立には人材派遣業の許認可申請が必要。
機材レンタル型:イベントに必要な機材のレンタルや設営を行う。機材購入費が高額となるため、事前の資金準備が必須となる。
開業ステップ
(1)開業のステップ
以下、個人でイベント企画会社を設立する場合について記載する。
開業に向けてのステップは、主として以下のとおり。
(2)必要な手続き
人材派遣業として開業する場合は許認可申請が必要となるが、それ以外であれば資格や手続きは不要である。個人ならば一般的な開業手続きとして税務署への開業申請を行う。法人ならば必要に応じて、健康保険・厚生年金関連は社会保険事務所、雇用保険関連は公共職業安定所、労災保険関連は労働基準監督署、税金に関するものは所轄税務署や税務事務所にて手続きを行う。併せて、消防署への防火管理者の届出も行う。
事業継続における重要点
イベントといってもその形態や目的は様々であり、起業にあたってはどのようなイベントを主に企画・運営するのか、方向性をはっきりさせておくことが重要である。イベントの種類によって来場者層、会場、機材、ゲスト、プロモーション方法などは異なるため、特定のジャンルでノウハウや実績を蓄積していくことにより、将来はより規模の大きいイベント開催も可能になると考えられる。また、成功したイベントは1回限りで終わらせず、継続して開催すれば固定ファン開拓にもつながる。その際は内容の見直しや新しい要素を取り入れるなど、参加者を飽きさせない工夫が必要である。
イベントを成功に導くためには、リスクマネジメントも重要である。火災や地震が起こった際の避難経路の確認、急病人や怪我人が出た時の対応など参加者の安全管理はもちろん、施設・機材の損傷やイベントの延期・中止といった事態への備えも必須である。イベント主催者が加入する保険はぜひ検討しておきたい。
必要なスキル
アイデアを生み出す発想力や、企画を形にする実行力に加え、イベントに関わる多くの人を指揮・統率し、交渉するスキルが不可欠である。
満23歳以上で3年以上の業務経験があれば、(一社)日本イベント産業振興協会の認定資格である「イベント業務管理士」の取得が可能であり、スキルアップに役立つ。なお、同協会では業界未経験でも受験できる「イベント検定」も実施している。
開業資金と損益モデル
従業員10人未満規模で会社を設立する場合を想定。
(1)開業資金
(2)損益モデル
a.売上計画
b.損益イメージ(参考)
※標準財務比率は他に分類されない専門サービス業に分類される企業の財務データの平均値を掲載。
出典は、東京商工リサーチ「TSR中小企業経営指標」。
c.収益化の視点
参加者から支払われる料金が売上となるため、集客を上げることが最重要となる。そのための広告戦略は欠かせないものであり、費用対効果を常に念頭において低コストでできるだけ高い効果を上げられるように努めたい。また施設・機材使用費や人件費などを可能な限り抑える工夫も必要である。
※開業資金、売上計画、損益イメージの数値は、出店状況等により異なります。
(本シリーズのレポートは作成時点における情報を元にした一般的な内容のものであるため、開業を検討する際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)