原価の増加分を新商品価格に反映:有限会社 伊勢屋(食料品製造業)

新商品投入 高付加価値化 販路拡大企業独自 参照元記事:2024年3月

POINT

・【悩み】2021年ごろから菓子材料の小豆や砂糖、鶏卵の価格が高騰し、10-20%原価が上昇
・【対応】新商品発売時に原材料価格上昇を踏まえた価格を設定、品質とサプライチェーンを守るため看板商品も値上げ
・【成果】店舗の売上高がアップし、従業員の賃上げを毎年継続

悩み

・2021年ごろから菓子材料の小豆や砂糖、鶏卵の価格が高騰し、10-20%原価が上昇した。

対応

・「きちんとした材料を用いたおいしい菓子を届ける」ことを重視し、新商品発売のタイミングで、上昇した原価を反映した価格を設定。23年には「金のどら焼き」や「名水プリン」、「葛あんみつ」など5品目を発売した。
・これらの菓子は既存商品よりも原価率を抑えながら若狭名水「雲城水」を用い、高級感ある瓶容器の採用、進物用パッケージのリニューアルなどで付加価値を高め、売り上げの1割を占める主力製品として育った。
・夏期の看板商品である「くずまんじゅう」の価格も21年以降、毎年10円ずつ値上げ。これは良質なくずを適正価格で仕入れることで、若狭町熊川の生産者を守っていく狙いもある。

成果

・小浜でしかできない菓子作りを強みに、新商品の定着や値上げによる客単価の上昇で、店舗での売り上げは毎年アップしている。
・将来に向けてECへの投資や、百貨店や展示会への出展などで、地元以外の地域への販路拡大も進めている。
・従業員の給与や時給も、数年継続して引き上げている。

参照元(福井県経営改革課)

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企業データ

企業名
有限会社 伊勢屋
従業員数
7名
代表者
上田浩人
所在地
福井県小浜市一番町1-6
事業内容
食料品製造業

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