出羽三山の主峰・月山のふもと、銅山川河畔の肘折温泉郷に1974年に現社長の横山政志が旅館を創業、1988年に法人化した。女将の横山秀穂と従業員6人と共に「湯宿 元河原湯(ゆやど もとかわらゆ)」を営業している。
法人化以降、顧客ニーズや時代の流れに対応できるよう毎年のように館内改修を重ねた。全12室の客室は和室仕様で、いぐさ畳に低めの和ベッドを2台置いた。源泉かけ流しの湯は赤褐色の濁り湯で、貸し切り風呂のほか4階に展望風呂がふたつあり、日帰りでも利用できる。季節ごとの地元食材を丁寧に調理した食事も売り物で、冬の夕食は山県牛のすき焼きや鴨鍋に自家製漬物、朝食は炊き立て山形米、つき立て餅、手作り惣菜などが人気だ。
宿泊客は個人客がメインで、リピーター率は3~4割。近隣県から毎月のように泊りにきてくださるお客さまもいて、コロナ前は平均稼働率60%以上を維持していた。
だが、コロナ禍で客足が途絶え、2020年3月1日から6月21日のキャンセル客が536人にのぼり、売上が967万2520円減少してしまった。同年4月17日から5月20日には旅館の営業を休止しなければならない事態に追い込まれた。完全休業は創業以来、初めてのことだった。