同社は創業から50年以上にわたり電気制御関連製品の製造を主力とし、大手電機メーカーのサプライヤーとしての実績を重ね、社会インフラに貢献を果たしてきた。経営理念として、「技術には無限の可能性。地域とともに成長し、持続可能な社会づくりに貢献する」ことを掲げ、脱炭素社会の実現に向けて、全社的に環境活動に取り組んでいる。
同社の環境活動の始まりは、取引先の大手電機メーカーよりEA21の認証取得を推奨されたことに端を発する。
「取引先からEA21の取得を推奨された2015年当時は、あくまで『推奨』でしたが、2025年現在では取引条件としてEA21の取得が求められています。今振り返ると、将来必要となることを見据え、前もってお声がけいただいたのだと思います。取引先からご紹介いただいた専門家のサポートを受け、無事認証を取得することができました」(俵沙織氏)
2015年にEA21を取得して以降、自社工場や事務所におけるLED化をはじめ、デマンドコントロールによる節電、コンプレッサーのエア漏れチェック、3R活動などの取り組みを地道に継続。それから時が経った2023年、本格的にカーボンニュートラルへの取り組みへと踏み出すきっかけになったのが、中小機構の「CO2排出量算定支援」の利用だ。EA21の取得を推奨された取引先から同支援の紹介を受け、申し込みに至ったという。同支援を通じてカーボンニュートラルを体系的に学ぶことができ、今後の取組方針を整理する良い機会だったと俵氏は語る。
「全3回にわたり、中小機構の高鹿初子アドバイザー(※3)(以下、高鹿AD)に丁寧にご支援をいただきました。1回目は私を含む社員全員が参加し、カーボンニュートラルの概要から取り組む意義に至るまで分かりやすく講義いただきました。2回目と3回目は、5S責任者中心に自社のScope1、2を算定し、CO2排出量を「見える化」できました。計算根拠となるデータの集め方も高鹿ADに丁寧にレクチャー頂き、スムーズに対応できました。高鹿ADの講習中にSBTの存在を初めて知り、算出したScope1、2や削減目標数値を活かすためにも、中小企業版SBT認証の取得にチャレンジしたいと考えました」(俵沙織氏)
取引先の大手電機メーカーからの働きかけを契機に、環境活動の歩みを着実に進めてきた同社。次のステップとして、中小企業版SBT認証の取得に向け一歩を踏み出した。
(※3)高鹿初子アドバイザーの経歴は以下を参照。
https://www.smrj.go.jp/regional_hq/kanto/sme/adviser/ool3bn000000hdnm.html