そして2023年5月に初の導入事例が実現した。導入したのは成長産業支援を手掛けるフォースタートアップス株式会社(東京都港区)。「妊婦をどうサポートすればいいのか分からなかった」という悩みを解消するために導入したもので、「妊娠した従業員とのコミュニケーションやマネジメントがしやすくなった」など、好評を得た。
その後、同年8月に経済産業省が公募する「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」の補助事業者に採択。また厚生労働省が健康保険組合などに財政支援を行う事業の一つとしてMamaWellが対象になった。さらに2024年2月には東京都品川区などが主催する「ウーマンズビジネスグランプリin品川」でグランプリを獲得。こうした国や自治体からの“お墨付き”を得て知名度、信頼度ともにアップした。さらに、「合併症や切迫早産の発生率が低く、医療費が削減されることが期待できる」「従業員のためになり、かつ、従業員を大事にしていることが従業員に伝わる」といった声が聞かれるように。口コミも相まって導入する企業や健康保険組合が増え、現在は100社を超えている。
利用者からも感謝の声が手紙などで寄せられている。たとえば、第一子の際には切迫早産だった女性からは、第二子は問題なく出産でき、妊娠中の仕事のパフォーマンスも維持できた、というもの。「こうした感謝の手紙が私たちのモチベーションになっている」と関氏。また、夫婦の関係性が改善されたというケースも。夫婦ともども育児と家事で疲弊していたところ、夫も同席したオンライン面談で助産師から提案を受けて、役割を分担して両者の負担軽減につながったという。「最近は男性の育児休暇取得が増えたが、何をすればいいのか分からないという男性も多い。助産師からのアドバイスで育休期間を効率的に過ごすことにもつながっている」と、関氏はMamaWellの副次的効果もアピールした。