ちょうどその頃、経済産業省から「マスクの生産は可能か」という問い合わせがあり、その時はマスクを構成するガーゼやゴムなどの資材が手に入らない状況だったので、できないと返事した。ただ社員から「マスクがなくて困っている人たちがスーパーで行列を作っている」と言われ、ラインを止めると社員の仕事がなくなることもあり、手持ちに在庫のあった水着用ストレッチ素材を使い、立体マスクを作ることにした。
「水着マスク」として3月4日に生産を始めた結果、ラインは止めずに済んだ。というよりむしろ、マスクの増産を急ぐことになり、他社で休業している人たちに応援を要請した。当社の社員47人に加え、15人に応援要員として働いてもらい、現在も8人が残ってくれている。テレビで取り上げられたこともあり、作っても作っても間に合わない状況が5月中旬まで続いた。
販売ルートは、サポートスーツでネット販売とショールーム販売を始めていたので、それを活用した。水着マスクのネット販売は3月10日ごろにスタートし、累計で70万枚を超える販売実績となった。また福島県内のスーパーにも販売してもらったが、物流システムの不備からお客様に待って頂くこともあった。