「かめはめ波を撃ってみたい」—。「HADO」が生まれたのは、福田氏が子供のころに抱いた、そんな思いが原点にある。福田氏に限らず、世界中の多くの子供が一度は持った「夢」といっても言い過ぎではないかもしれない。
福田氏は学生時代、建築家を志し、設計を学んだ。だが、建築の分野に限界を感じるようになったという。「インターネットやAIがものすごい勢いで発展する一方で、建築は進化のスピードが非常に遅くなった。将来のことを幅広く考えてみて、何かしら起業したい、という思いを強く持った」。そこで大学院を修了後、リクルートに入社。その1年後には独立し、meleapを創業した。
「『XR(クロスリアリティ技術=現実空間と仮想空間を融合させる技術)を使う』『かめはめ波を撃つ体験をつくる』というところは何となく決めて退職した」と福田氏は語る。その当時は、まだビジネスモデルは全く描いていなかったそうだ。もともとXR技術について知識があったわけではなく、会社を辞めてから一から技術の勉強を始めた。
福田氏と同じ思いを持った仲間が集まり、技術を研究。「この技術を使うと、何ができるのか」と、いろいろと試行錯誤しながら確かめていった。「使えそうな技術を組み合わせ、どんな体験をつくろうかと考え、この体験だったらお金を払ってもらえるかもしれない、リピートしてくれるかもしれない、という形で作り上げた」という。技術的に理想的な操作ができなかったり、作ってみたものの、まったく面白くなかったり。何度も壁にぶつかったという。