味の素冷凍食品によると、2012年3月期の「ギョーザ」の単品売上高は、前年度比130%の130億円と伸長した。また、12年9月-13年3月の「ギョーザ」購入率は前年同期比136%となった。新規ユーザー(リニューアル前6カ月以内に非購入)は同160%、そのうち初めて同社の「ギョーザ」を購入した人は同225%だったという。
「ギョーザ」の売り上げ増加に呼応して、冷凍餃子市場の規模も広がった。同社によると、2012年度の冷凍餃子市場規模(店頭市場)は前年度比119%の246億円。また、食品スーパーなどの店頭で売られる冷凍餃子の「100人当たりの購入金額」は12年9月-13年3月で、前年同期比124%の2016円となった(同社調べ)。12年8月にリニューアル発売された「ギョーザ」は、市場をけん引する役割も果たした。
この結果について、川口氏は「油と水を使わなくても餃子が焼けるという驚きを与える技術革新と、商品特性について発売直後から広告や店頭での実演試食会を通じて、お客さまとコミュニケーションを取り、新しい価値を伝えられたことが大きい」と分析する。
12年8月に発売された「ギョーザ」は、その後も改良を行い、13年春にはにおいの少ないにんにくを使用するようにしたほか、同年秋には小分けトレイにして利便性を向上させた。今年度の単品売上高も2013年度上半期は前年度を上回る勢いで推移しているという。
「『ギョーザ』はトップブランドなので、現状以上の伸長に懐疑的な目を向ける流通関係者もいた。だが、『トップブランドでも伸びるんだね。冷凍食品にはもっと可能性がある』と言ってもらえたことは印象的だった」(川口氏)と思い返す。今後の課題について、川口氏は「まだまだ気づいていないニーズが必ずある。それを見つけていかなくてはならない。あったらいいなと思うことについて仮説をたてて体験することが大切」と語り、開発者魂をのぞかせた。