滑り出しは順調ではなかった。製造から販売まで手探りで始めたため、「当初は人件費が売り上げの半分以上。2年ほど赤字だった」と福島社長。なかでもスタッフが悩まされたのは会計作業だ。ベーグル1個の平均単価は230円から240円。精算時に細かいお釣りが出る。お釣りを数えて手渡す手間やその後の管理がストレスになった。
レジ作業の試行錯誤を重ねた。はじめに中古のレジスタをスマートフォンやタブレット端末上でPOS(販売時点情報管理システム)機能が使えるアプリ「Air レジ」に代えた。注文の入力や会計管理などができるようになったが、スタッフが一番求めている精算時に支払われた硬貨や紙幣を投入すると釣銭の金額を計算して自動発行する「自動釣銭機」と連携できなかった。連携可能なアプリはないかとインターネットを検索して見つけたのが飲食店向けPOSレジシステム「MAIDO POS」だった。
「MAIDO POS」は手持ちのパソコンなどに無料でダウンロードしてPOSレジとして利用できるアプリだ。周辺機器と連動すれば、客の来店時間や購入単価などの顧客管理や在庫状況など経理や会計データが取れるほか、スタッフの勤怠管理もできる。試用は無料だし、使い方に疑問が生じたら電話やホームページで気軽に質問もできる。導入コストはシステム使用代が月1980円、本体機器が約100万円。月割り返済が可能で、国のIT補助金も活用できると聞いて17年5月に導入を決めた。